胃薬の選び方|症状別のタイプと使い分け

監修:みんなの薬剤師(看護師・薬剤師) 最終更新日:2026年7月22日

この記事のポイント
  • 胃薬はタイプによって働きがまったく違います。「なんとなく胃薬」で選ばないのがコツです。
  • 症状の中心(胸やけ?もたれ?痛み?)を決めてからタイプを選びます。
  • 胸やけ・空腹時の痛みには胃酸を抑えるタイプ、食べすぎのもたれには消化を助けるタイプが向きます。
  • 黒い便・強い痛み・2週間以上続く症状は市販薬で粘らず受診を検討してください。

💊 胃薬には6つのタイプがある

ひとくちに「胃薬」といっても、働きはタイプごとに大きく異なります。代表的なタイプです(製品によって配合が異なるため、必ずパッケージ・添付文書をご確認ください)。

制酸薬出すぎた胃酸を中和する。効果を感じるのが比較的早く、一時的な胸やけに。
H2ブロッカー胃酸の分泌そのものを抑える。胸やけ・空腹時の胃痛が中心のときに。
消化酵素薬消化を助ける。食べすぎ・脂っこい食事による胃もたれに。
健胃薬生薬などで胃の働きを高める。食欲不振・胃の重さに。
粘膜保護・修復薬荒れた胃の粘膜を守り、修復を助ける。ほかのタイプと配合されることも多い。
総合胃腸薬複数のタイプを組み合わせた配合薬。症状がはっきりしないときの選択肢。

🔍 症状別の選び方

選び方のいちばんのコツは、いま一番つらい症状を1つ決めることです。症状の中心から逆引きすると迷いにくくなります。

胸やけ・すっぱいものが上がる胃酸が関係しやすい症状。制酸薬やH2ブロッカーなど胃酸を抑えるタイプを。くわしくは胃もたれ・胸やけの対処もご覧ください。
食べすぎ・脂っこい食事のもたれ消化不良が中心。消化酵素薬や健胃薬を。
空腹時にキリキリ痛む胃酸で粘膜が刺激されている可能性。胃酸を抑えるタイプ+粘膜保護タイプを。
ストレスで胃が重い・食欲がない健胃薬や総合胃腸薬を。生活面の見直しもあわせて。
吐き気が強い原因の見極めが大切。吐き気があるときの対処を確認し、続くときは受診を。

📋 使うときの注意点

市販のH2ブロッカーは、連用は2週間程度までが目安とされていることが多く、それでも繰り返す場合は受診の目安です。また、解熱鎮痛薬(痛み止め)で胃が荒れることもあるため、痛み止めをよく使う人はその旨を薬剤師に伝えてください。服用タイミング(食前・食後・食間)は製品によって違うので、添付文書の指示に従いましょう。持病のある方・ほかの薬を飲んでいる方は、購入前に薬剤師にご相談ください。

⚠️ こんなときは市販薬より受診を

次のような場合は、胃薬で様子を見ず、医療機関の受診を検討してください。

これらは、胃潰瘍や逆流性食道炎など治療が必要な病気が隠れているサインのこともあります。ためらわず相談してください。

よくある質問

胃薬はどれを買っても同じですか?

いいえ。胃酸を抑えるタイプ、消化を助けるタイプ、胃の働きを高めるタイプなどで働きが異なります。症状の中心に合わせて選ぶことが大切です。

胸やけと胃もたれで選ぶ薬は違いますか?

はい。胸やけは胃酸を抑えるタイプ、食べすぎによる胃もたれは消化を助けるタイプが向くことが多いです。迷うときは薬剤師にご相談ください。

空腹時に胃がキリキリ痛むときは?

胃酸による刺激が関係している可能性があります。胃酸を抑えるタイプや粘膜保護タイプが候補になりますが、繰り返す場合は受診を検討してください。

胃薬はいつ飲めばいいですか?

製品によって食前・食後・食間など指定が異なります。添付文書の用法を確認して服用してください。

市販の胃薬を長く飲み続けてもいいですか?

H2ブロッカーなどは連用2週間程度までが目安とされることが多いです。長引く・繰り返す症状は病気が隠れていることもあるため、受診をおすすめします。